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01 塗装の役割

塗装の目的は以下の2つに大別されます。

  1. 物体の保護(防食)
  2. 美観の付与

物体の保護(防食)について

地上のほとんどのものは、やがて土にかえるという自然の法則にしたがって存在しています。顕著なのは鉄などの金属で、時間の経過とともに錆び、くずれ、土にかえる。塗装は、金属の物体を錆から守ることが目的の1つです。

【さびが発生する原因】

大気中の酸素、二酸化炭素、水、日光、風雨、大気中の腐食性物質(H2S、SO2など)

一方、木材は錆びませんが、金属と同様、最終的に土にかえります。ただ、金属と違って、材質が一定ではありません。内部、あるいは外部から腐食していくため、 木材も保護(防食)を目的として塗装を行います。

美観の付与について

人間は幸福なことに、他の多くの生物よりも比較的多くの種類の色彩を認識し、色の違いを見わけることもできます。そうした能力を生かし、原始生活のころから自分の身辺を装飾したり、器物や室内に色をつけたりして、うるおいのある生活をしてきました。エジプトの古代人は、黄土、べんがら、青、緑の4色の調和により生活を美化していたことが分かっています。

現代では、建造物から交通機関、日常生活にいたるまで、あらゆるものに色が付けられています。さらに、人間工学の観点で最適化されたものが利用されています。美観が長く保持できるよう、耐酸・耐熱などの諸機能を付与することも塗装の目的なのです。

特殊機能性塗料について

前述のように、塗料は、一般に保護と美観の目的を有します。もちろん、この2つの目的以外に重点を置いた塗料も存在します。船底塗料、電気絶縁塗料、防火塗料などが該当し、それらは以前から存在していました。しかし近年、あらゆる分野で塗装に対する特殊な機能ニーズが増え、新しい製品が開発されてきました。このような塗料を特殊機能性塗料といいます。

【特殊機能性塗料の例】

大気中の酸素、二酸化炭素、水、日光、風雨、大気中の腐食性物質(H2S、SO2など)

  1. 光学的機能をもつ塗料:発光・蛍光塗料、再帰反射塗料、太陽光吸収塗料、紫外線遮断塗料、液晶表示塗料など
  2. 電気、電子的機能をもつ塗料:電気絶縁塗料、帯電防止塗料、電磁波シールド塗料、磁性塗料、プリント回路、IC用塗料など
  3. 熱的機能をもつ塗料:発熱塗料、耐熱塗料、防火塗料、示温塗料など
  4. 機械的機能をもつ塗料:破瓶防止塗料、潤滑塗料、ストリッパブル塗料など
  5. 環境保全や安全の機能をもつ塗料:氷結・着雪防止塗料、滑り止め塗料、防音・防振塗料、放射線防御塗料、張り紙防止塗料など
  6. 生物抵抗機能をもつ塗料:防かび・防虫塗料、抗菌塗料、防汚塗料、水産栄養塗料など

参照:社団法人雇用問題研究会刊『塗装法 職業訓練研究センター編』

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